実録! 定期燻蒸から 文化財IPMへ

事例4
D資料館様
期間:平成24年4月〜現在進行中
収蔵庫内の資料をカビから守りたい
というご相談。

経緯

D資料館様の収蔵庫にカビが発生していることが確認されましたが、予算の関係からすべてを処理するのは難しい状況でした。そこで、施設点検(弊社の無料サービス)を行って現状の問題点を把握。予算内でできる対策をリストアップし、同時に今後の予算確保のための資料作りを進めている段階です。

調査

調査の結果、カビだけでなくシバンムシを発見。発生源となっている資料を突き止めました。また適切な温湿度管理ができていなかったこともわかりました。カビを防ぐためには湿度を50%~55%、少なくとも60%未満に保つことが理想ですが、実際には空調機械の老朽化が原因で、機械室で管理している設定湿度と収蔵庫内の湿度に差があり、夏は70%前後、冬の乾燥した時期には50%を下回っていました。さらに、トラップや資料搬入の記録がないため、虫がいつ入ってきたのかわからない状況でした。

ご提案内容

カビ対策として

  1. 除湿機の導入
  2. 温湿度の記録保存
  3. 空調機械と実際の温湿度をすり合わせ
  4. 空調効果を高めるための資料整理
  5. 密閉燻蒸
  6. カビの原因にもなるホコリ、燻蒸後の虫の死骸を除くためIPMメンテナンス

シバンムシについては

  1. 資料搬入の記録管理
  2. トラップ調査
  3. 密閉燻蒸
  4. IPMメンテナンス

をご提案いたしました。

進行状況

[1]除湿機の導入以外は、すでに実行、または実行に向けて動いている状態です。
ただし除湿機導入は[3]がうまくいけば不要です。

平成26年度には発生源になった屏風を年間予算内で燻蒸。別途予算の確保で
5ヶ月トラップ調査を実施しました。

平成27年度は年間予算内で5ヶ月トラップ調査と、収蔵庫の一部IPMメンテナンス実施予定。

平成30年度までにトラップ調査のデータやIPMメンテナンスのデータを集めて密閉燻蒸の予算を確保し、実施する予定です。