[社長コラム]Y'sMessageY's Message

カビ除去時の防護と道具たち

meijiclix
9月 6th, 2022

少し間が開いてしまいました。今日から防護編をお伝えします。

[防護編]

防護で最も先ず大切なのはカビを吸い込まないためにマスクを着用することです。水損の場合を除いて文化財に発生するカビには、いわゆるカビ毒は概ねありません。しかしアレルゲンではありますし「如何にカビを吸い込まないようにするか」はやはり重要です。ではどのようなマスクを選定すべきか? 結論はやはりDS2やN95レベルのマスクがお勧めです。幸いなことに「カビ処理時にはN95かDS2を着用する」ことは広く知られるようになりました。N95はコロナの関係で未だに手に入りにくい状況ですが、DS2は以前と同じように流通していますので入手は容易です。

[一般的なサージカルマスク]

一般のサージカルマスクとN95、DS2との一番の違いは使用目的です。その為にフィルターの性能と密閉度も違います。ご承知のようにサージカルマスクは「吸い込まないためよりも、飛沫を飛ばさない」ようにするのが目的のマスクです。良く広告で見られる「PM2.5(=2.5μ)を99%カット!」はあくまでもフィルター性能を謳っています。フィルター性能だけ見ればカビの胞子は3μ程度ですので十分防げていますが、耳掛けタイプですからマスクと顔の間には隙間が生じています。使用時は必ず鼻にフィットするようにワイヤーを調整し、マスクのジャバラを開いて顎全体を覆うようにします。顔の半分がマスクで覆われるようなイメージで兎に角すき間を無くすようにします。

[N95とDS2]

N95とDS2は同じレベルです。0.3μ程度までの粒子を「吸い込まないの」が目的のマスクです。着用においてはマスクと顔にすき間が生じないようにマスクの紐を後頭部に回してマスクと顔を密着させます。また必ず鼻にフィットするようにワイヤーを調整します。初めて装着した時は息苦しくて外したくなるほどですが 5分から10分程度装着していると慣れてきます。N95は米国の労働安全衛生研究所(NIOSH)の規格でDS2は厚生労働省の規格で使用目的も性能も同じです。

また商品の中にはKN95と言う規格がありますがこれは耳掛け式でサージカルマスクと同じようにすき間ができます。従って本格的なカビ処理の現場では推奨できません。

3.更によく頂く質問です。                         Q:図書の天にのみ、わずかにコロニーが確認できる程度の被害の図書を1,2冊  処理するのにもわざわざDS2、N95レベルのマスクを着用しなくてはいけませんか?

A:出来るだけDS2、N95をお勧めします。ただ、軽度被害で1,2冊程度なら吸い込まないように注意して処理を行えば大丈夫かと思います。吸い込まないようにするには、                               ●へパフィルター相当の掃除機を使ってカビを吸引除去する           ●刷毛で払う先に空気清浄機を置く。あるいは屋外で風向きに注意しながら除去する                                          と言ったことです。

繰り返しますが、まとまった処理をする時、あるいは重度な被害の時はDS2、N95マスクが必須です。

次回はグローブです。これも意外とお問合せ頂きます。